週刊少年ジャンプ 2021年45号(10/11発売) 感想まとめ
僕のヒーローアカデミア
No.329 欧米ギリギリ!! ぶっちぎりの凄い奴
今回は、前回登場したヒーロー本場のアメリカNo.1、スターアンドストライプの説明回でした。

スターアンドストライプはその容姿(特に筋肉)から、なんとなくMUCに登場するキャプテンマーベルのような立ち位置だったらいいな、なんてことをなんとなく考えていたのですが、どうも本当にキャプテンマーベルのような立ち位置になりそうですね。
MCUではキャプテン・アメリカやアイアンマン、ソーなどビッグ3を初めとした中心ヒーローを、サノスという最強のラスボスがほぼ生身で圧倒するという場面が描かれていましたが、そんなサノスとタイマンを張れるほど強かったのがキャプテン・マーベルでした。

ヒロアカにおけるスターアンドストライプも同様に、あのAFOすら『最強の女だ』と称するほどの実力を備えているようです。彼女の“個性”を奪うことができたら、『あとは消化試合だ』とも…。
となると、全盛期のオールマイトに並ぶほどの実力だということでしょうか…?
いずれにしても、ヒロアカ歴代最強キャラクターランキングの中でも五つの指に入るほどの実力を持っているであろうことが期待できますね。
どうやら本当にキャプテン・マーベルみたいなやつが登場したようです。
ヒロアカはハリウッドで実写化するという噂を聞きましたが、もしスターアンドストライプを登場させるのであれば、ぜひブリー・ラーソンにお願いしたいですね。
また、彼女の説明回である今回のサブタイトルは、『欧米ギリギリ!! ぶっちぎりの凄い奴』です。ドラゴンボール劇場版を彷彿とさせるようなものとなっているので、ドラゴンボールの孫悟空をイメージしたキャラクターなのかもしれません。
となると本当にとんでもない実力を秘めたヒーローなのかもしれませんね。
能力は超サイヤ人? 普段は心優しいけれど、「クリリンのことかーー!!」とプッチンしたら超強くなる?
それとも死にかければ死にかけるほど強くなる、サイヤ人のような個性を持っている?
現状少なすぎる材料で彼女の個性を推測すると、もし上記の二つのどちらかであれば、怒りをトリガーとして強くなる能力はあり得るかもしれません。
作中のラストで死柄木弔と会敵したスターアンドストライプですが、初めこそ笑って彼の存在を認識しますが、『お前がヴィランかい?』との問いかけと同時、あっという間に表情に怒りをにじませています。

この怒りは“個性”に起因するものなのか?
それとも、平和の象徴であった者の弟子として、彼の意思を継いだ「悪」への怒りの発露?
引き続き気になる終わりですね。
これはヒロアカの感想で毎週言うことになるかもしれませんが…
来週が楽しみですね!!!
夜桜さんちの大作戦
作戦101. つぼみと百
今回は夜桜家の家庭問題に踏み込んだ内容となっていましたね。
まず思ったのは、百がひたすら気色悪い、ということでした。
どうも百は太陽に対して何かしらを期待しているようですが、その本当の目的は未だに伏せられたまま。それがまた一段と不気味さを醸し出しています。
しかも今回明かされた衝撃の事実として、「実は百は死んでおらず、夜桜家の母(百からしたら妻)と六美を手にかけていたため、凶一郎が死んだことにしていた」ということが明かされました。
ん???
六美が死んでたの????
ちょっとついていけなかったので、詳しい方がいたら是非とも詳細を教えてください。
加えて、『夜桜百』は生物学的に『夜桜つぼみ』と同一人物であることが判明。
これまたとんでもない真実が飛び出てきましたね。
しかも百の強さは、夜桜の中でも最強であろう凶一郎すら圧倒。他の兄弟共々全滅させられています。パパとはいえ、いくら何でも強すぎですね。
その性格も「子供たちの活躍ぶりを聞く度心が踊った」というわりに、子供たちに殺意を向けられて「父と呼ばれて嬉しい」と歓喜。子供たちをボコボコにした挙句に「家族団欒は楽しいなぁ」とサイコぶり。ドアップが完全にイッてますよお父さん…。
作者の画力の高さも相まって、真っ当なセリフなのに言いえぬ恐怖が伝わってきます。

普通に怖いよ。
ちなみに僕はこういうキャラが大好きです。
この調子でお父さんを活躍させてください。
PPPPPP
第4話 レ
とうとう新連載であったPPPPPPも第4話。新連載でもそろそろ読者が良し悪しを明確に分け始める時期ですが、連載順位はちょうど真ん中あたり。多くの読者に支持されている、ということでいいのでしょうか…?
個人的には面白いと感じているので、この調子で連載を続けてもらいたいところです。
さて肝心の内容ですが、今回のサブタイトルは『レ』。
ということで、主人公ラッキーの兄弟、音上レイジロウの登場回でした。
レイジロウは過去、とんでもない寂しがり屋で、ラッキーに依存するような姿を見せています。そのため兄弟の中でもラッキーはレイジロウと一番仲が良かったと感じていたようですが、大人になったレイジロウと顔を合わせると、その目の下にはクマが…。
そのクマを母が心配していたとラッキーが伝えると、レイジロウは「心配だけされたって何にも嬉しくない。どうして助けてくれないの?」と言葉を返します。

いやー、幼少期の依存的な描写に負けず劣らず、現在でもなかなかメンヘラった性格してますね、レイジロウ。僕はこういう幸が薄そうなキャラが大好きなので、もし女の子だったらイチオシになっていたところでした
しかしラッキーがまだピアノを辞めていないことを知ると、レイジロウは途端に態度を変え、「凡才がピアニストになれないことをわからせてあげる」と喧嘩腰。
一体、レイジロウに何があったのでしょうか?
ピアノが上手になれなかったラッキーや、音楽界の頂点に立つであろう父親との関係が、繊細な心を持つレイジロウを変えてしまったのではないかということが「どうして助けてくれないの?」というセリフから感じられるような気がしますが…さて、どうなのでしょうか。
レイジロウの演奏を聞いた人には夕焼けが見える、という点も気になるところですね。
ラッキーは「夕焼けがすごいよね」と発言していますが、フルスさんは「あれは夕焼けなんてものじゃない」という言葉から、ラッキーや他の兄弟、両親との人間関係が何かしらの形で関連しているのでしょうか。
また、音上家の子供たちの名前についてですが、ラッキー、レイジロウ、ミーミンという名前が明かされています(ミーミンは母のセリフに存在していた固有名詞らしきものなので、あだ名などかもしれませんが)。七つ子ということから『ド』『レ』『ミ』『ファ』『ソ』『ラ』『シ』がそれぞれの子供たちの名前の頭になっているのかもしれませんね。
アンデットアンラック
No.082 視てくれよ
今回は前回のアンディVSビリーの続きから始まります。能力だけみたら完全上位互換のビリーですが、アンディは「能力に向き合った時間や想いが(能力の)解釈を拡げ、力になる」として、血で作った分身によってビリーの不動を攻略。
不変による防御も、水中へ落とすことで強制的に解かせて隙を作り、とうとう勝利。
勝敗が決するも、アンディはビリーにトドメは刺さず、自身の主張をぶつけました。
「能力者は苦しみながらも生き続け、前に進んでいくべき。そしてその機会を平等に与えるべきだ」
アンディがそういった旨の発言を行うと、対するビリーは
「総ての否定者がアンディのように強いわけではない。そのため、弱い否定者は苦しむ必要などなく、自分に使われるだけでいい」
と主張します。
これまでビリーの主張や目的が明確に描かれる場面は少なかったですが、今回のことでどちらの主張にも正義があることが示されました。
いいですね。僕のようなオタクはこういうのが大好きです。ちょっとビリーが好きになりました。
しかしアンディの主張は変わりません。そして己の主張をビリーに証明するために、風子とスプリングの戦いを共に見届けてほしいと頼みます。

今回のサブタイトルである「視てくれよ」がここに繋がるわけですね。
アンデットアンラックのサブタイトルは毎回かっこいい。
NERU-武芸道行-
第十三般 幕開け
前回行われた試合の提案に乗ったネルは、同室の先輩・龍禅と共に一位の先輩と2対2の試合をすることに。今回はその試合がスタートしたところで、ほんの少しだけ武芸学校における真具の試合のルールが明かされましたね。
- 試合に使用できる武器は短刀と十手(ルールや希望によって武器種の変更は可能?)
- 降参又は試合続行の不可(判断員による)によって勝敗の決定
- 誓約書の提出(試合で死んでも自己責任です、みたいなことを誓約する?)
大きくこの3点が上げられるようです。
前回は殺生は良くないという校風の印象を受けましたが、どうやらそれはあくまで、ネルや龍禅先輩のポリシーであるだけのようですね。誓約書の提出を行うことから『殺害が反則』といったルールはないようです。決して殺生を悪しとしているわけではないのですね。
試合自体も堀に布を垂らして視覚を奪うというもので、他の漫画作品にはあまり見られない形式でした。武芸について詳しいわけではないのでわかりませんが、こういった試合形式がデフォルトなのでしょうか?

いずれにしても、面白い形式だと感じました。
独特な試合形式でも、試合の運びが理解できるだけの実力が作者にはあるため、今後の展開にも期待していきたいですね。
VROOM!!!
J近未来杯 読切

今回のジャンプには近未来杯の読切が掲載されていましたね。
舞台はAI機器が人間を攻撃するようになって荒廃した世界です。
AIが人間を攻撃して世界が荒廃…
これだけだと、まるでスカイネットによって機械が反乱したターミネーターのようですね。ターミネーターと異なっているのは、AI機器が個々の人格を持っているらしいことでしょうか。

登場する車などはそれぞれの人格を持ち、人語を話していました。
のちのちの展開で「実はAIの暴走ではなく、乗り物に寄生する生物が原因」という事が判明します。トランスフォーマーを彷彿とさせる設定ですね。そういえば、映画のトランスフォーマーは何かしらの生命体が地球の乗り物に寄生(?)してロボットに変形する、みたいな設定だったような気がします。

そんな世界の中で、AIではなく化石燃料で走る旧世代の自動二輪に寄生してしまった生物も。しかし彼はAI搭載の乗り物に寄生できなかったため、操縦の主導権が自分になく、自分の意思だけでは燃料となる人間の血液を摂取することができませんでした。しかし、彼ら寄生生物は活動に人間の血液を必要とします。
そのため主人公たちに「乗せてやるから血を分けてくれ」と頼みますが…。
家族を寄生生物に殺されていた主人公は反発。
ところが、なんやかんやあって寄生生物たちと会敵することになります。
そこでは寄生生物の行動には乗り物にAIが搭載されている必要があること、そして自動二輪に寄生してしまった生物が仲間に見捨てられ、「劣等種」としてさげすまれます(固有名詞がないこともあり、説明がわかりにくくてすみません)。

そこから劣等種として仲間として見られなかった自動二輪生物に同情し、主人公は共闘を決意。
寄生するべきところに寄生できず、人間と共闘……
今度は寄生獣を彷彿とさせますね。

本作は総じて画力は非常に高く、人間ドラマや話の構成力も高いレベルであるように感じました。
しかしキャラクター・世界などの設定面に関しては、どこかでみたことがある印象がどうにも拭えず、また世界観にも疑問が湧き(例えば自衛隊やレジスタンスのような組織は存在しないのか、食料などの生活はどうしているのか、など)世界に入りにくいといった、いくつか惜しい点もありました。
総評からすると、あと一歩という印象がどうしても拭えません。
ですが、先ほども述べた通り画力や構成力はレベルが高いものですし、なによりも「こんなカッコイイものを描きたい!」という情熱を感じました。
ぜひ、作者である町田さんが連載する漫画を読んでみたいですね。

コメント